試験醸造酒「Passage -パサージュ-」シリーズ。
「膨らみと涼しさをもつ、飲み飽きしない酒」がコンセプト。
高温山廃に伝衛門の手法をあわせた独自の製法により、山廃でありながらも低アミノ酸を実現。
それにより余韻の重さ・クドさをなくし、代わりに渋によるタクティルな刺戟が舌で踊ります。
滋賀県産 玉栄を使用。
扁平精米で醸しました。
玉栄ははじめてつかうお米でしたが、熟成に向くという話を聞き、壜詰め後は7.5℃の冷蔵庫にて貯蔵しており、やや熟成をかけました。
上立ち香には洋ナシの瑞々しさ。
熟れによるとろみのニュアンス。
終盤、余韻には渋で味を切ります。
今回の熟れのニュアンスと(本来立ち消える)渋の両立はとても面白く新しい酒質でした。
燗付けすると熟したリンゴや洋ナシの香りが引き立ち、飲みはじめに円くなった甘が乗る。
余韻には相変わらずの渋があり、伝衛門らしさは残せたと感じています。
やや冷～ぬる燗がおすすめです。

未成年者の飲酒は法律で禁止されています