地域と造り手の気持ちにこだわった酒造り
▼創業1920年。花泉酒造のある南会津町の南郷地区は、毎年冬になると２メートル近い雪が降り積もる日本有数の豪雪地帯です。
その昔道路や流通が発達していない時代には、大雪により峠が閉ざされ思うように村の外から物が届かず、お酒も手に入りにくい時代がありました。
そこで「お酒がないなら、自分たちで造ろう」という想いを持った地元農家が集まり、自ら酒造りを始めたのが花泉酒造の始まりと言われております。
そのため、酒造会社には珍しく世襲の蔵元はおりません。現在も杜氏をはじめ、花泉で働く全員が地元・南郷地域の人。
この土地に住み、この土地を愛し、穏やかな大自然のなかで、人の和と笑顔で酒を醸す。 南会津の豊かな自然、気候風土のなかで育まれる酒。それが花泉です。
▼最大の特徴は全銘柄で行う「もち米四段仕込み」。
日本酒は通常「三段仕込み」で造られますが、その後さらにひと手間加え、蒸したもち米を熱いまま仕込む方法です。
昔から引き継がれてきた伝承の方法に、蔵人たちが年々独自の進化を加えてきました。
この業が、すっきりとしながらも優しい旨みとコクを持つ花泉ならではの味わいを生み出します。
▼2007酒造年度からスタートした「ロ万シリーズ」は会津産の「五百万石」「ヒメノモチ」のほか、福島県が開発した酒造好適米「夢の香」を用い、酵母には同じく福島県が開発した「うつくしま夢酵母」を使うなど、”福島”にこだわりながら香りも華やかで日本酒の魅力を多くの人に知って頂けるお酒です。
ロ万シリーズでは四季にあわせた日本酒をご提供することで、日本の四季や文化とともにあるお酒の楽しみを提案しています。
若い世代や普段日本酒をあまり飲まれない方、外国のお客様にも好まれている純米吟醸、純米大吟醸からなるシリーズです。
▼2018酒造年度醸造現在（30BY)、全量会津産米。
自家精米を行い、精米後に出る糠は地元特産の南郷トマトや酒米の肥料として使用して頂くなど循環農法にも取り組んでおります。